来たる9月4日(金曜日)に七里圭監督とトークをすることになりました。新作『清掃する女 亡霊』が出町座で公開されるのに合わせて開催されます。
映画がフィルムからデジタルに移行したとき、私たちの誰もが何かが変わったと感じました。映画は「映画とそっくりな何か」に変わってしまった。そう感じた人は多かったはずです。しかし時は流れます。フィルムで撮られる映画はほぼ姿を消し、映画館もデジタル上映に移行して、ストリーミングが一般化しました。デジタルではない映画の姿に触れる機会が消滅するにつれて、いつしか私たちも、当初の違和感を忘れていきました。いや、忘れることにしたのでした。作り手も観客も、状況に折り合いをつけ、その「映画にそっくりな何か」を「映画」と呼ぶことに決めたのでした。というか、意識的にそう決断することすらなく、そうしたのでした。ひとり七里監督を除いては。
「映画とそっくりの姿をした何か」への違和感を忘れることに決めた私たちは、いまやなにが「映画」であるのか、さっぱりわからなくなってしまいました。七里監督の作品は、私たちが忘却したふりをし、やりすごすことに決めた違和感にこだわり続けています。そんな反時代的とも言える身ぶりゆえに、それらの作品は他のどんな作品よりも生々しく、得体の知れない映画の現在の姿に肉薄しているのだと思います。
どんなお話になるのか全然かわかりませんが、ご都合のつく方はぜひお越しください。
日時:2026年9月4日(金) 18:15の回の上映後
場所:出町座
URL:https://demachiza.com/movies/19945