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シンポジウム「「群集」を再訪する ーただしパトスなしに」で発表します

日本独文学会秋季研究発表会でシンポジウム「シンポジウム「「群集」を再訪する——ただしパトスなしに / 両⼤戦間期ドイツ語圏の⽂学における群集表象の再検討」で研究発表を行います。
このシンポジウムでは、2000 年代以降に⼈⽂学諸分野で⽣じた群集(Masse)とい う主題の再浮上と、それに伴う 19 世紀末以来の群集をめぐる思考の枠組みの再検討、および集団の⾏動に関する新たな知⾒の形成を念頭において、両⼤戦間のドイツ語圏の⽂学にみられる群集表象を読み直すことを試みます。

2023年度 専門科目シラバス

表象文化構造論研究 今年度も昨年度に引き続き「動画」としてのアニメーション研究の方法論を議論していきます。日本のアニメーション(アニメ)を研究するトーマス・ラマールは、2009年の著書『アニメマシーン』の序論において、現在のアニメ研究はアニメーションが「動画」からなることを看過し… 続きを読む »2023年度 専門科目シラバス

『青山真治クロニクルズ』(リトルモア刊)に文章を寄せています

昨年3月に逝去した青山真治監督の人生と仕事を、監督本人と監督の人生と関わりのあった人々の言葉で再構成した書籍が出版されました。まだ全部読み通したわけではないですが、この本、本当にすごいです。映画本の傑作だと思います。この本のページをめくりながら様々な人々の言葉に触れていると、いつしか「青山真治」という固有名はひとりの実在した人間の身体に帰属することをやめ、多くの人々の思考と行動が形作るひとつの動的な布置、ひとつの星座であるかのように思えてきます。そしてこの星座は大きな星をひとつ失ったあとにも、監督の作品を見て、その言葉を読み続ける人がいるかぎり、また監督と作品に関わった人々のあいだの繋がりが続いていくかぎり、これからも形を変えながら存在し続けるのでしょう。

シンポジウム「ダンスと人形」で発表します

2023年3月18日に名古屋芸術文化センターで開催されるダンス・スコーレ特別講座・公開シンポジウム「ダンスと人形」で発表を行います。第二次世界大戦以前の歴史的アヴァンギャルドにおける「動き」の表現 を、「人形」あるいは「人形的なもの」との関係で考察することがシンポジウムの全体テーマであるようです。私は人形浄瑠璃の動きの表現と歴史的アヴァンギャルドにおける人形的なものへの関心との接点とすれ違いについて報告する予定です。

描出と再現(ミシェル・シオン)

授業で使用する教材として日本語に訳した文章を公開します。今回訳出したのは、ミシェル・シオン『オーディオ-ヴィジョン』(L’Audio-Vision)第1部・第5章にある「描出と再現」と題された一節です。ここでシオンは「描出」という概念に基づいて映画の音を再考しています。映像と音声の全面的なデジタル化の進展の初期に書かれた文章ですが、「実写」映画とアニメーション映画を区別することなく映画の音声を考察する視点を提示しており、映画映像のインデックス的リアリズムの再検討に対応する作業を音に関して行っていると言えるでしょう。

REPRE 46 に報告を書きました

2022年7月2日・3日に東京都立大学で開催された表象文化論学会第16回大会の大会報告を執筆しました。私が担当したのは、2日目の午前に開催された「開催校企画ワークショップ 映画理論の現在」です。当日は久しぶりの対面開催ということもあり、充実した登壇者の報告とディスカッションで会場は熱気に包まれました。

「青山真治監督 北九州サーガ連続上映」@出町座でトークします

8月4日までの予定で京都・出町座で開催中の青山真治監督<北九州サーガ>特集が開催されています。今回新たにデジタル化された『Helpless』(1996年)、『EUREKA』(2000年)、『サッド ヴァケイション』(2007年)が連続上映されます。私は7月31日(日曜日)の『サッド ヴァケイション』の上映後にトークさせていただきます。

『MADE IN YAMATO』のパンフレットに文章を寄せました

5月28日より順次全国で公開されるオムニバス映画『MADE IN YAMATO』のパンフレットに短い文章を寄稿しました。竹内里紗監督の「まき絵の冒険」という作品について書いています。ふたりの女性に捧げられた素晴らしい作品です。このオムニバス映画については、どうも大和市を舞台にしているという企画性が強調されすぎているような気がするので、ごくシンプルに映画として魅力的な作品が結集していることを強調したいと思います。サイトスペシフィックな企画性だけで見られてしまうのでは、あまりにももったいない作品群です。ぜひご覧ください。

「無知な観客」の誕生
四ツ橋文楽座開場後の人形浄瑠璃とその観客

本論文の主題は、昭和5年1月の四ツ橋文楽座の開場前後に生じた人形浄瑠璃を取り巻く環境の変化を観客という観点から考察することです。本論文では、四ツ橋文楽座の開場とともに出現した新しい観客たちを「二重の無知」によって特徴づけられる観客として定義したうえで、彼がどのように人形浄瑠璃の舞台に向き合ったのかを三つの観点から検討しています。
本論文は人形浄瑠璃の近代を観客史の観点から検討する一連の仕事の第2段です。この仕事は最終的に4本の論文から構成される予定です。

2022年度 専門科目シラバス

表象文化構造論研究 今年度は一年を通して「動画」としてのアニメーション研究の方法論を議論していきます。日本のアニメーション(アニメ)を研究するトーマス・ラマールは、2009年の著書『アニメマシーン』の序論において、現在のアニメ研究はアニメーションが「動画」からなることを看過してい… 続きを読む »2022年度 専門科目シラバス

映画が姿をあらわすとき
『FUGAKU』シリーズのためのいくつかの補助線

青山真治監督が多摩美術大学で教鞭を執っていたときに学生たちと制作したした『FUGAKU』シリーズが、ストリーミングサイト GHOST STREAM で配信されることになりました。配信開始に合わせて、3つの中編からなるこのシリーズのユニークな魅力について、いくつかの切り口から考察しました。作品鑑賞と合わせてご一読いただければ幸いです。

日本フランス語フランス文学会東北支部大会で研究発表します

11月27日にオンラインで開催される日本フランス語フランス文学会東北支部大会のシンポジウム「生誕200周年記念シンポジウム ボードレールの《世界性》–– 西洋と東洋の境界を越えて ––」で研究報告をすることになりました。
[2022/05/03 追記]当日の発表の要旨が学会のサイトに公開されました。