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美意識と不寛容

ヘルミニア・ツーア・ミューレン(Hermynia Zur Mühlen)の自伝的エッセイ “Ende und Anfang. Ein Lebensbuch” は、1928年11月から「フランクフルト新聞」に連載され、翌年フィッシャー社から書物として出版された。最近、この本を読んでいて、次のような一節に出会ったのでメモしておく。 Von… Read More »美意識と不寛容

『アウトゼア』(伊藤丈紘監督)上映後トーク @「新世代映画ショーケース2021」(出町座)

関西のミニシアター4館(シネ・ヌーヴォ、元町映画館、京都みなみ会館、出町座)が共同企画し、注目の若手映画作家を紹介する特集上映「次世代映画ショーケース 2021」が今年も開催されます。昨年はコロナウィルスの感染拡大のため開催できませんしたが、2019年度の第1回は大いに盛り上がりました。 『王国』の上映後に草野なつかさんとお話しした前回に続き、今回は『アウト… Read More »『アウトゼア』(伊藤丈紘監督)上映後トーク @「新世代映画ショーケース2021」(出町座)

愚か者たちのいない場所で / 『可傷的な歴史(ロードムーヴィー)』

京都のE9で田中功起の『可傷的な歴史(ロードムーヴィー)』を見る。 E9は劇場なので厳密には映画館ではないけれども、今回の上映のフォーマットは完全に映画館と同じだった。大きなスクリーンがあり、それに向き合うかたちで階段状に座席が並べられ、完全に暗転された状態で他のお客さんといっしょに同じ映像の投影を見つめる。完全に映画である。にもかかわらず、この作品からはま… Read More »愚か者たちのいない場所で / 『可傷的な歴史(ロードムーヴィー)』

Nonadherence is a matter of practicality, not psychology.

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は昨年8月下旬にあった定例記者会見で、新型コロナウイルスを eine demokratische Zumutung と呼んで話題になった。Zumutung はとても翻訳しにくい言葉で、「なにか非常に厄介で、通常なら到底受け容れられないような事柄を他人に要求すること」を意味する。つまり、Covid-19 は、移動の自由、営業の自由… Read More »Nonadherence is a matter of practicality, not psychology.

セルゲイ・ロズニツァ 自由裁量の王国

 ロズニツァの『アウステルリッツ』(2016年)でもっとも驚かされるのは、被写体への関与の徹底した欠如だ。この映画には被写体と向きあうという契機がほとんど存在しない。撮影する側が被写体のふるまいや存在の仕方に影響を与え、撮影されることで被写体が変化するというようなプロセスが存在しないのと同様に、被写体の側から撮影する側に向かって何らかの力が反作用することもな… Read More »セルゲイ・ロズニツァ 自由裁量の王国

第10回都市文化研究フォーラム
「目覚めるために夜へ:ロマン派的トポスにたいする神秘思想と近代文学の双方向的観点による研究」

来たる2021年2月9日に大阪市立大学都市文化研究センターの主催でフォーラムを開催します。ヤーコプ・ベーメの神秘思想とベンヤミンによるロマン派受容の観点から、ノヴァーリスとロマン派の思想を再検討します。 私はモデレーターとして参加します。 オンライン開催ですので奮ってご参加ください。

サイトをリニューアルしました

サーバー環境の移行に合わせてサイトを全面的にリニューアルしました。PHPとMySQLのバージョンもアップデートできたので、ようやく最新版のWordPressを使えるようになりました。 今回のリニューアルでは「文章の読みやすさ」を最優先にしてレイアウトを決め、読者の注意を逸らす要素や無用なストレスを生みだす要素を最小限にしました。その結果、サイドバーと諸々のウ… Read More »サイトをリニューアルしました

名前のない街、顔のない女 『VIDEOPHOBIA』試論

宮崎大祐監督の新作『VIDOEPHOBIA』について、批評的論考を boid マガジンに寄稿しました。 極端に個性的なランドマーク的景観と極端に没個性な匿名的景観が隣り合う大阪特有の都市空間に、映画がどのようにアプローチしうるのかという点でも非常に興味深い作品になっています。『大和(カリフォルニア)』や『TOURISM』で磨かれた現代の都市空間への眼差しが、… Read More »名前のない街、顔のない女 『VIDEOPHOBIA』試論

『ドイツ文化事典』に寄稿しました

このたび丸善出版から刊行された『ドイツ文化事典』(編集代表 石田勇治)に項目を寄稿しました。私は「大都市の発展と文学」、「映画館と野外映画」の項目を執筆しています。 かなり高価な書物ではありますが、読みどころ満載ですので図書館などでリクエストしてみてください。

REPRE Vol. 40 に報告を書きました

表象文化論学会のニュースレター REPRE Vol. 40 にシンポジウム「コロナ禍の文化と表現」についての報告を執筆しました。 今回の学会は新型コロナウィルスの影響のためオンライン開催になりましたが、コロナウィルスが文化に与えるインパクトとそれが提起する問いを議論した本シンポジウムは、私たちの現在を批評的に思考する刺激的な機会になったと思います。

2020年度 専門科目シラバス

表象文化構造論研究 ● 科目の主題映像の制作・流通・受容の全過程がほぼ完全にデジタル化した現在、20世紀の映像表現の考察において自明の前提をなしていた諸カテゴリーがことごとく機能不全に陥っているようにみえる。たとえば、実写/アニメーション、動画/静止画、視覚(見ること)/触覚(触れること)はもはや対立概念であることをやめ、ショット/モンタージュという映画表現… Read More »2020年度 専門科目シラバス