コンテンツへスキップ

ポン・ジュノ or ホン・サンス? – ポン・ジュノ and ホン・サンス!
『ドライブ・マイ・カー』&『偶然と想像』

ナンニ・モレッティの『親愛なる日記』にとても好きな場面がある。それは三部構成の第一部「ベスパに乗って」の一場面で、モレッティが交差点で信号待ちをしていると隣にオープンカーがやってきて停車する。この車とそれを運転している男を見たモレッティは、不意にベスパから降りて男に近づき、一方的にまくしたてる。「悲しいことだけど、いつの日か社会がまとまになったとしても、僕は… Read More »ポン・ジュノ or ホン・サンス? – ポン・ジュノ and ホン・サンス!
『ドライブ・マイ・カー』&『偶然と想像』

傾きゆく世界に立つ /『彼女はひとり』

地方都市に住んでいると新作映画についてタイミングよくTwitter でつぶやくのが難しい。ハリウッドや邦画のメジャーな作品を除いて新作映画の公開日は東京から数週間から数ヶ月遅れるのが普通なので、ようやく見た時点ではたいていTwitter での盛り上がりの時期を過ぎている。もちろん、それでもつぶやけばいいのだけれど「旬を外している」感は否めず、自分の場合、「い… Read More »傾きゆく世界に立つ /『彼女はひとり』

日本フランス語フランス文学会東北支部大会で研究発表します

11月27日にオンラインで開催される日本フランス語フランス文学会東北支部大会のシンポジウム「生誕200周年記念シンポジウム ボードレールの《世界性》–– 西洋と東洋の境界を越えて ––」で研究報告をすることになりました。 [2022/05/03 追記]当日の発表の要旨が学会のサイトに公開されました。

ドイツと日本の総選挙の基礎データ比較(メモ)

今年の秋はドイツの連邦議会(Bundestag)と日本の衆議院で相次いで選挙があった。 ドイツでは誰も望んでいなかった大連立がようやく終わり、社会民主党(SPD)・緑の党(die Grünen)・自由民主党(FDP)の連立政権が成立しそうな流れ。日本では政権交替を望まない人々が投票者の多数を占めることが明瞭になり、現行の選挙制度が続く限り、少なくとも今後10… Read More »ドイツと日本の総選挙の基礎データ比較(メモ)

アメリカのミュージカル映画のスタイル(リック・アルトマン)

授業で使用するために日本語に訳した文章を公開します。今回翻訳したのは、Rick Altman: The American Film Musical. (Indiana University Press, 1987) の第4章 The Style of the American Film Musical にある “Audio Dissolve” と題された1節… Read More »アメリカのミュージカル映画のスタイル(リック・アルトマン)

メディア技術に媒介された文化におけるライヴ・パフォーマンス(フィリップ・オースランダー)

授業用教材として翻訳したフィリップ・オースランダーの文章を公開します。 Philip Auslander: Liveness. Performance in A Mediatized Culture (Second Edition, 2008) の第2章 “Live performance in a mediatized culture” の部分訳です。オー… Read More »メディア技術に媒介された文化におけるライヴ・パフォーマンス(フィリップ・オースランダー)

自由の制限を制限すること:法規制レジームと自粛レジーム

最近ドイツのニュースを読んだり見たりしていると、毎日のように、新型コロナウィルス対策としてなされる行動規制とその緩和を争点とする裁判とデモの報道がある。たとえば、最近話題になった事例として、ベルリンのシャルロッテンブルクのディスコが、ダンス禁止の州条例に異議を申し立て、ベルリンの行政裁判所が原告の訴えを認めた裁判がある。報道によれば、裁判所の判決は以下の通り… Read More »自由の制限を制限すること:法規制レジームと自粛レジーム

五輪開会式 – 真実のとき

2021年7月8日深夜、東京五輪が(ほぼ)無観客で開催されることに決まった。選手が気の毒だという意見もあるようだが、そもそも世界中で感染拡大が続いているときに世界最大のスポーツイベントを開催しようとすることが間違っている。この錯誤のためにどれだけ日本のコロナ対応が歪められ、(東京の)人々が苦しんできたことか。私が見るかぎり外国でも「まあしゃあない」「当然」「… Read More »五輪開会式 – 真実のとき

『涙の塩』− ガレルの映画の「見やすさ」について

アンスティチュ・フランセが主催する第三回映画批評月間でフィリップ・ガレルの新作『涙の塩』を見る。 ガレルの映画は基本的に見やすい。とりわけ『ジェラシー』(2013年)以後の一連の作品はとてつもなく見やすい。それらの作品を見ると、映画が映画として成立するために必要なものは何かということが手に取るようにわかる。「これだけあれば映画は成立する」という証明を、最小限… Read More »『涙の塩』− ガレルの映画の「見やすさ」について

〈映画/批評月間 2021〉(ソフィー・ルトゥルヌール特集 @シネ・ヌーヴォ)で上映後トークをします

4月24日〜30日の日程でシネ・ヌーヴォで開催される映画/批評月間で『奥様は妊娠中』(ソフィー・ルトゥルヌール監督)の上映後にトークをします。今回3本の作品(『奥様は妊娠中』、『思い出の船乗り』『セックス・アンド・ザ・フェスティバル』)が上映されるルトゥルヌール監督の映画のユニークで挑発的な魅力についてお話する予定です。 4月25日(日)『奥様は妊娠中』(1… Read More »〈映画/批評月間 2021〉(ソフィー・ルトゥルヌール特集 @シネ・ヌーヴォ)で上映後トークをします

2021年度 専門科目シラバス

表象文化構造論研究 ●科目の主題現在、さまざまな表現ジャンルを横断する形で「人形」という主題が注目を集めている。ポピュラーカルチャー、アニメーション、映画、現代美術、パフォーマンスから日本の伝統芸術である人形浄瑠璃まで、人形にかかわる多様な表現が生み出されているだけでなく、ジャンル横断的なコラボレーションの試みもなされている。今年度の授業では、人形をめぐる理… Read More »2021年度 専門科目シラバス

『YESMAN / NOMAN / MORE YESMAN』のフレーム
戯曲を映画に翻訳するということ

先日、国立国際美術館で開催された「松村浩行 レトロスペクティブ」でようやく『YESMAN / NOMAN / MORE YESMAN』を見ることができた。この作品については、ずっと昔から、私が信頼する知人・友人に話を聞いていて、どこかで見る機会はないものかと思っていたので、唐突に降って沸いたような(もちろん実際にはそんなわけはなく、周到に準備されていたのだが… Read More »『YESMAN / NOMAN / MORE YESMAN』のフレーム
戯曲を映画に翻訳するということ