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literature

交通都市と欲望の迷宮
デーブリーン/ファスビンダーの〈アレクサンダー広場〉

1920年代末に始まったべルリン・アレクサンダー広場の改造計画の考察を出発点に、アルフレート・デーブリーンとライナー・ヴェルナー・ファスビンダーが紡ぎ出した〈べルリン・アレクサンダー広場〉のイメージを、都市空間/文学/映画の横断的関係に注目しつつ考えてみました。ご一読いただけると光栄です。

忘我・交通・形象
ヴァイマル共和国時代のドイツにおける群集論の展開

ようやく二冊の大著の翻訳が終わるので、ずっと放置していた博士論文の加筆修正および出版に向けた作業を始めようと思います。ここではひとまず論文目次(詳細版)を掲載してみます。論文の詳細な内容について、ご関心をお持ちの方はご連絡ください。

群集と〈交通〉
ヴァイマル共和国中期における群集論の変容

本論文は、20世紀前半のドイツ語圏において生み出された群集をめぐる思考の展開を考察する研究の一部です。ここでは、1920年代の中頃に形成された群集論の新たなパラダイムについて考察しています。
『表現文化』(大阪市立大学大学院文学研究科表現文化学教室) no. 2.、2007年に掲載。

映画を脅かす不可視の影
– スタンリー・キューブリック『アイズ・ワイド・シャット』

キューブリックが最後の作品で対峙したものは何であったのか? みずからのフィルモグラフィーの終章としてキューブリックが撮りあげた『アイズ・ワイド・シャット』を考察しています。初出は本作の日本公開時の2000年です。

群集・革命・権力
1920年代のドイツとオーストリアにおける群集心理学と群集論

Neue Beiträge zur Germanistik(ドイツ文学)130号(2006年)の特集「群集と観相学/群集の観相学」(平野嘉彦責任編集)のために執筆した論文です。
特集は近代の群集論を「ベンヤミン・モデル」と「カネッティ・モデル」に分類し、ドイツ語圏の作家・思想家を中心にそれぞれのタイプの群集論の歴史的展開を考察しています。扱われている作家・思想家は、江戸川乱歩、萩原朔太郎、ルソー、ボードレール、ル・ボン、タルド、ポー、ホフマン、グリルパルツァー、ベンヤミン、デーブリーン、クライスト、ティリヒ、ガイガー、フェーデルン、フロイト、H・ブロッホ、カネッティなどです。かなり充実した特集になっております。私は群集心理学の章を担当しました

「1900年頃のベルリンの幼年時代」解題

KAWADE道の手帖シリーズの一冊『ベンヤミン 救済とアクチュアリティ』(河出書房新社、2006年)に、ベンヤミンのテクストの作品解題を3つ執筆しました。この文章では「1900年頃のベルリンの幼年時代」の複雑な成立過程と改稿のプロセスで生じた変化、そしてそれが意味する事柄について、簡潔に述べています。なお初出から若干の修正が加えられています。

「物語作者」解題

KAWADE道の手帖シリーズの一冊『ベンヤミン 救済とアクチュアリティ』(河出書房新社、2006年)に収録された作品解題。「経験と貧困」の冒頭に引かれた物語から出発して、ベンヤミンの物語作者論の要点を簡潔にまとめています。「ただし、若干、言い回しの変更を含みます。

『一方通行路』解題

『一方通行路』は都市の街路についてのテクストではなく、街路としてのテクストである。KAWADE道の手帖シリーズの一冊『ベンヤミン 救済とアクチュアリティ』(河出書房新社、2006年)に収録された作品解題。ただし、掲載された文章とは一部内容が異なります。

Die “deutsche” Rationalisierungsbewegung und der “Amerikanismus”.
Zum Amerika-Diskurs der 20er Jahre in der Weimarer Republik.

Eine Untersuchung über den Amerikanisierungsdiskurs und den Umwandlungsprozess des Amerika-Bildes im Zusammenhang mit der Diskussion über die Rationalisierung der deutschen Wirtschaft in der Weimarer Republik . (In: Neue Beiträge zur Germanistik, Band 5, Heft 1, 2006, Indicium Verlag, München.)