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literature

「天下」を降りた男
『黒牢城』の反-政治

目下、黒沢清監督は新たな黄金期の真只中にいる。そう感じているのは私だけではないだろう。この黄金期は『モダンラブ・東京』の第5話から始まった。『スパイの妻』も含めて2010年代の作品を思い返してみると、初見では面白いのに、見直してみると意外なほど退屈する作品が多かった(例外は『岸辺の旅』と『旅のおわり世界のはじまり』)。それに対して「彼を信じていた十三日間」以… Read More »「天下」を降りた男
『黒牢城』の反-政治

論集『「群集」を再訪する — ただしパトスなしに』が刊行されました

2024年秋に日本独文学会で開催されたシンポジウムにもとづく論集がオンライン刊行されました。同シンポジウムでは、2000年代以降に人文学諸分野で生じた群集(Masse)という主題の再浮上と、それに伴う19世紀末以来の群集をめぐる思考の枠組みの捉え直しに注目し、集団の行動 (ふるまい)に関する新たな知見も視野に収めつつ、今日的な視点から両大戦間のドイツ語圏の文… Read More »論集『「群集」を再訪する — ただしパトスなしに』が刊行されました

【刊行】『人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ 観客からのアプローチ』

【第35回吉田秀和賞受賞】和泉書院から書籍を刊行しました。大正末期から昭和十年代にいたる人形浄瑠璃の歩みを観客史の観点から論じた著作です。タイトルが示す通り、演者や興行主ではなく、劇場で舞台を楽しんでいた観客たちの経験に注目して、人形浄瑠璃の「近代」の始まりを描き出しています。「古典芸能」を愛好する人はもちろん、「古典芸能」なるものに違和感(胡散臭さ)を感じ… Read More »【刊行】『人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ 観客からのアプローチ』

隠れ家としての書物の「その後の生」
書評『一冊の、ささやかな、本』

表象文化論学会の学会誌『表象』18号に書評を執筆しました。田邊恵子さんの著書『一冊の、ささやかな、本 ヴァルター・ベンヤミン『一九〇〇年ごろのベルリンの幼年時代』研究』です。本書はめでたく第15回表象文化論学会賞(奨励賞)を受賞しました。

シンポジウム「「群集」を再訪する ーただしパトスなしに」で発表します

日本独文学会秋季研究発表会でシンポジウム「シンポジウム「「群集」を再訪する——ただしパトスなしに / 両⼤戦間期ドイツ語圏の⽂学における群集表象の再検討」で研究発表を行います。 このシンポジウムでは、2000 年代以降に⼈⽂学諸分野で⽣じた群集(Masse)とい う主題の再浮上と、それに伴う 19 世紀末以来の群集をめぐる思考の枠組みの再検討、および集団の⾏… Read More »シンポジウム「「群集」を再訪する ーただしパトスなしに」で発表します

日本フランス語フランス文学会東北支部大会で研究発表します

11月27日にオンラインで開催される日本フランス語フランス文学会東北支部大会のシンポジウム「生誕200周年記念シンポジウム ボードレールの《世界性》–– 西洋と東洋の境界を越えて ––」で研究報告をすることになりました。 [2022/05/03 追記]当日の発表の要旨が学会のサイトに公開されました。

『YESMAN / NOMAN / MORE YESMAN』のフレーム
戯曲を映画に翻訳するということ

先日、国立国際美術館で開催された「松村浩行 レトロスペクティブ」でようやく『YESMAN / NOMAN / MORE YESMAN』を見ることができた。この作品については、ずっと昔から、私が信頼する知人・友人に話を聞いていて、どこかで見る機会はないものかと思っていたので、唐突に降って沸いたような(もちろん実際にはそんなわけはなく、周到に準備されていたのだが… Read More »『YESMAN / NOMAN / MORE YESMAN』のフレーム
戯曲を映画に翻訳するということ

美意識と不寛容

ヘルミニア・ツーア・ミューレン(Hermynia Zur Mühlen)の自伝的エッセイ “Ende und Anfang. Ein Lebensbuch” は、1928年11月から「フランクフルト新聞」に連載され、翌年フィッシャー社から書物として出版された。最近、この本を読んでいて、次のような一節に出会ったのでメモしておく。 Von… Read More »美意識と不寛容

第10回都市文化研究フォーラム
「目覚めるために夜へ:ロマン派的トポスにたいする神秘思想と近代文学の双方向的観点による研究」

来たる2021年2月9日に大阪市立大学都市文化研究センターの主催でフォーラムを開催します。ヤーコプ・ベーメの神秘思想とベンヤミンによるロマン派受容の観点から、ノヴァーリスとロマン派の思想を再検討します。 私はモデレーターとして参加します。 オンライン開催ですので奮ってご参加ください。

弁天座の谷崎潤一郎 
昭和初年の「新しい観客」をめぐる一試論

本論文は大阪市立大学都市文化研究センターによる研究プロジェクト「伝統芸能の近代化とメディア環境」の成果物です。 本論文の根底にある問題関心は、近代以降の視聴覚的メディア環境に慣れ親しんだ(そして義太夫の音曲的側面には疎遠な)観客の出現をめぐる歴史的考察であり、とりわけ近代の大都市とメディアの経験によって形作られる感受性(モダニティの感受性)を内面化した「新し… Read More »弁天座の谷崎潤一郎 
昭和初年の「新しい観客」をめぐる一試論

群集の行動とディスポゼッションの理論
ヴァイマル共和国時代の群集表象の批判的再検討にむけて

このたび大学の紀要に「群集の行動とディスポゼッションの理論 −ヴァイマル共和国時代の群集表象の批判的再検討にむけて−」というタイトルの論文を執筆しました。これは私が従来から取り組んでいるヴァイマル共和国時代の群集をめぐる言説史的研究に関連し、その理論的枠組をアップデートするために書かれたものです。近年、世界各地の都市で展開した新しいタイプの抗議運動を背景とし… Read More »群集の行動とディスポゼッションの理論
ヴァイマル共和国時代の群集表象の批判的再検討にむけて