『涙の塩』− ガレルの映画の「見やすさ」について
アンスティチュ・フランセが主催する第三回映画批評月間でフィリップ・ガレルの新作『涙の塩』を見る。 ガレルの映画は基本的に見やすい。とりわけ『ジェラシー』(2013年)以後の一連の作品はとてつもなく見やすい。それらの作品を見ると、映画が映画として成立するために必要なものは何かという… Read More »『涙の塩』− ガレルの映画の「見やすさ」について
アンスティチュ・フランセが主催する第三回映画批評月間でフィリップ・ガレルの新作『涙の塩』を見る。 ガレルの映画は基本的に見やすい。とりわけ『ジェラシー』(2013年)以後の一連の作品はとてつもなく見やすい。それらの作品を見ると、映画が映画として成立するために必要なものは何かという… Read More »『涙の塩』− ガレルの映画の「見やすさ」について
4月24日〜30日の日程でシネ・ヌーヴォで開催される映画/批評月間で『奥様は妊娠中』(ソフィー・ルトゥルヌール監督)の上映後にトークをします。今回3本の作品(『奥様は妊娠中』、『思い出の船乗り』『セックス・アンド・ザ・フェスティバル』)が上映されるルトゥルヌール監督の映画のユニークで挑発的な魅力についてお話する予定です。
4月25日(日)『奥様は妊娠中』(16:40〜)の上映後です。
先日、国立国際美術館で開催された「松村浩行 レトロスペクティブ」でようやく『YESMAN / NOMAN / MORE YESMAN』を見ることができた。この作品については、ずっと昔から、私が信頼する知人・友人に話を聞いていて、どこかで見る機会はないものかと思っていたので、唐突に… Read More »『YESMAN / NOMAN / MORE YESMAN』のフレーム
戯曲を映画に翻訳するということ
関西のミニシアター4館(シネ・ヌーヴォ、元町映画館、京都みなみ会館、出町座)が共同企画し、注目の若手映画作家を紹介する特集上映「次世代映画ショーケース 2021」が今年も開催されます。昨年はコロナウィルスの感染拡大のため開催できませんしたが、2019年度の第1回は大いに盛り上がり… Read More »『アウトゼア』(伊藤丈紘監督)上映後トーク @「新世代映画ショーケース2021」(出町座)
京都のE9で田中功起の『可傷的な歴史(ロードムーヴィー)』を見る。 E9は劇場なので厳密には映画館ではないけれども、今回の上映のフォーマットは完全に映画館と同じだった。大きなスクリーンがあり、それに向き合うかたちで階段状に座席が並べられ、完全に暗転された状態で他のお客さんといっし… Read More »愚か者たちのいない場所で / 『可傷的な歴史(ロードムーヴィー)』
ロズニツァの『アウステルリッツ』(2016年)でもっとも驚かされるのは、被写体への関与の徹底した欠如だ。この映画には被写体と向きあうという契機がほとんど存在しない。撮影する側が被写体のふるまいや存在の仕方に影響を与え、撮影されることで被写体が変化するというようなプロセスが存在し… Read More »セルゲイ・ロズニツァ 自由裁量の王国
宮崎大祐監督の新作『VIDOEPHOBIA』について、批評的論考を boid マガジンに寄稿しました。
極端に個性的なランドマーク的景観と極端に没個性な匿名的景観が隣り合う大阪特有の都市空間に、映画がどのようにアプローチしうるのかという点でも非常に興味深い作品になっています。『大和(カリフォルニア)』や『TOURISM』で磨かれた現代の都市空間への眼差しが、大阪を舞台に存分に発揮された魅力的な作品です。
雑誌『NOBODY』の恒例企画「2019年ベスト」に参加しました。
今年は昨年の映画に加えて2010年代の映画作品のベストも選出しています。
多彩なメンバーがいろいろな角度から作品を選んでコメントを寄せていて、面白い読み物になっていると思います。ぜひご覧ください。
私のセレクションとコメントはこちらにも載せておきます。
宮崎大祐監督の『TOURISM』(2019年公開)のパンフレットに寄稿した批評文の増補改訂版を公開します。『TOURISM』のメインの劇場公開は終わってしまいましたが、これからも特集企画などで上映される機会があると思います。その際にはぜひご覧ください。映画だけでなく、他の領域でなされている多様なクリエーションと接続するいくつもの入り口を備えた魅力的な作品です。今年は宮崎監督の新作『VIDEOPHOBIA』が公開予定ということなので、そちらもどうぞお見逃しなく。
4月7日に出町座で行われる映画批評をめぐるラウンドテーブルに参加します。当日はヴィルジル・ヴェルニエ監督の『ソフィア・アンティポリス』も上映されます。
多彩なゲストによるトークですので、面白い話になるのではないかと思います。どうぞご来場ください。
「新世代映画ショーケース」は、メジャー作品以外は興行的に苦戦することの多い関西圏で、三つのミニシアターが連携して企画を立案し、映画表現の可能性を探求する新しい映画作品と観客との出会いを組織しようとする意欲的かつ重要な試みです。
私も微力ながら、出町座のプログラムに協力することになりました。2月24日の草野なつか監督の『王国』の上映後に監督を迎えてトークを行います。
同志社大学寒梅館と出町座でペーター・ネストラーの特集上映が開催されます。
これまでまとめて見る機会のなかった監督の代表作10作品と関連2作品が上映されます。
私は12月4日の寒梅館での上映後に行われる監督と渋谷哲也さんの対談に、通訳として協力する予定です。貴重な機会ですので、ぜひご参加ください。