2016年度 専門科目シラバス
表現文化学演習4 ●科目の主題今年度は、一年間を通して映画研究者 D・N・ロドウィックの著作 The Virtual Life of Film を講読します。この本でロドウィックは、映像のデジタル化が映画表現と映画理論にもたらす諸帰結を議論しています。フィルムの消滅(アナログ媒体… Read More »2016年度 専門科目シラバス
表現文化学演習4 ●科目の主題今年度は、一年間を通して映画研究者 D・N・ロドウィックの著作 The Virtual Life of Film を講読します。この本でロドウィックは、映像のデジタル化が映画表現と映画理論にもたらす諸帰結を議論しています。フィルムの消滅(アナログ媒体… Read More »2016年度 専門科目シラバス
東京では昨年末に公開され、関西ではこれから公開になるアルノー・デプレシャンの新作『あの頃エッフェル塔の下で』について、批評的な文章(「美しき廃墟の前で」)を『nobody』44号に寄稿しました。
この作品は国内外の映画批評家が選ぶ2015年のベストテンにもたびたび登場した秀作ですが、デプレシャンのこれまでの映画作りのエッセンスを凝縮したような、とても魅力的な作品になっています。私の論考ではデプレシャンの初期作品(特に『魂を救え!』と『そして僕は恋をする』)と関係づけならが、この作品が描き出す豊かな時間のイメージを考察しています。
本論文では、スペインの映画作家ペドロ・アルモドバルの二本の初期作品に描かれる都市の表象を「映画都市」(cinematic city)の観点から考察しています。
「映画都市」とは、映画における都市表象の研究において、特に2000 年以降盛んに議論されるようになった概念ですが、映画と都市との多面的な結びつきを考えるにあたって有益な観点を提出しています。
この論文ではまずアルモドバルとマドリードの関係を概観した後に、映画都市の概念を検討し、それをアルモドバルの初期作品に登場する都市の表象の分析に援用することによって、それらの作品に見られる映画と都市経験の結びつきを具体的に考察することを試みています。『表現文化』第9号所収、36-67頁、2015年。
このたびミネルヴァ書房の世界文化シリーズ第4巻として刊行された『ドイツ文化 55のキーワード』(宮田眞治、畠山寛、濱中春 編)に「ベルリン映画祭 都市の歴史とともに」という文章を寄稿しました。
表現文化学研究IV ●科目の主題今年度は、 一年間を通して映画理論の概論書 Film Theory. An Introduction through the Senses. を講読する。タイトルからも分かる通り、この著作では映画(理論)の様々な側面が、人間(観客)の諸感覚と諸器官… Read More »2015年度 専門科目シラバス
このたび『都市文化研究』第17号に標題の論文が掲載されました。これは大阪市立大学文学部創立60周年記念シンポジウム「市大文学部と〈都市文化研究〉再考」で行った発表をベースにした論考です。大阪市立大学文学研究科(文学部)における「都市文化研究」への重点化の歩みをグローバルに進行する高等教育の構造変化と人文学の危機という文脈の中で考察しています。「エクセレンスの大学」(ビル・レディングズ)、日本とドイツにおけるエクセレンスの追求の政策的展開、人文学の危機と「リスクをはらんだ思考」(ハンス・ウルリヒ・グンブレヒト)といった論点を扱っていますので、国内外の大学改革をめぐる状況と人文知の可能性にご関心をお持ちの方にお読みいただけると光栄です。(追記 2018年6月18日 リンク先を機関リポジトリに変更しました。)
授業用教材としてアドルノの英語論文 “On Popular Music” を訳出しました。この論文は Studies in Philosophy and Social Science 誌に1941年に発表された論文ですが、成立時期が『啓蒙の弁証法』の「文化産業」の章に近く、そこで論じられている主題の多くがここでも扱われています。しかもそれらの主題が特定の対象(「ポピュラー音楽」)に即してかなり具体的かつ詳細に論じられているので、『啓蒙の弁証法』の「文化産業」の章よりもアドルノの考えの骨子を理解しやすくなっています。加えて、元々英語で発表されたためか、アドルノの文章としては異例なほど平明で、ストレートに書かれています。同時代のポピュラー音楽への言及も多く、アドルノのポピュラー音楽観を理解するには好適な文章でしょう。このエントリーは3部構成の第1部「音楽の素材」になります。
授業用教材としてアドルノの英語論文 “On Popular Music” を訳出しました。ウェブ版ではアドルノが言及している音楽に YouTube のリンクを張ってあります(リンク切れも更新しました)。このエントリーは3部構成の第2部「素材の提示」になります。
授業用教材としてアドルノの英語論文 “On Popular Music” を訳出しました。ウェブ版ではアドルノが言及している音楽に YouTube のリンクを張ってあります(リンク切れも更新しました)。このエントリーは3部構成の第3部「聴取者の理論」になります。
2003年1月に死去した映画作家、モーリス・ピアラの遺作 Garçu (邦題『パパと呼ばないで』)を中心に、ピアラの映画作りを考察しています。nobody #8(2003年) に掲載されました。
明石書店から出ているエリアスタディーズ・シリーズの新刊『『マドリードとカスティーリャを知るための60章』(川成 洋・下山 静香 編著)に「アルモドバルのいる街角––映画に息づくマドリード」という文章を寄稿しました。
nobody 33号(2010年)のエリック・ロメール追悼特集に寄稿しました。「sauvageなもの」(野生なもの)という観点から、ロメール作品に潜在する〈飼いならされざるもの〉の力を考察しています。主に論じられているのは、『レネットとミラベルの四つの冒険』、『聖杯伝説』、『緑の光線』、『グレースと公爵』の4作品です。なお、ウェブ掲載にあたって本文に若干の修正を加えています。